転職・就職活動時に「どの会社に応募するか」「なぜその会社に応募するのか」を明確にして自信を持って選考に臨むために、「企業研究」は絶対に欠かせません。具体的にどこに注目し、何を調べるのか、転職の際の企業研究のやり方や進める際のポイントを紹介します。
企業研究の目的
転職(就活)では「企業研究」は最も重要な作業です。企業研究しだいで選考結果や入社後の働き方に大きく違いが出ます。企業研究の主な目的を2つを実践しましょう
志望動機の具体化(熱意を示す)
面接時に「なぜ当社を志望したのですか?」と質問された場合に、企業研究が不足していると志望動機をうまく話すことができません。企業は志望動機が強い(熱意がある)人を選びます。説得力がある志望動機を話すためには、企業研究を通じて「その企業は他の会社と比較して何が魅力なのか」を志望動機として具体的に言えるようにします。
自分に合った会社か、「現実」を見極める
良いイメージ(理想)だけで会社を選んでしまい、転職して入社後に理想と現実のギャップが大きいと、自分も会社も苦しくなります。ミスマッチの(自分に合わない)会社を選ばないために、企業研究を進めながら自分の考え方や志向に合った会社か「現実」を見極めるようにします。
企業研究のやり方のポイント
転職時の企業研究はただやみくもに情報収集すれば良いものではありません。しつこいようですが、転職・就活を進める上で非常に重要なので、目的をもう一度確認します。
- 「志望動機を具体的に熱意をもって伝える」ため
- 「本当に自分に合った会社」かを見極めるため
目的という軸がブレると必要以上にムダな時間をかけてしまいます。転職・就職活動中は2つの目的を毎日必ず確認してください。
では、転職・就活で必要な企業研究の5つのポイントをみていきましょう。
時間をかけすぎない
ひとつの会社の企業研究に時間をかけすぎないように注意します。ひとつの会社に時間をかけるよりも、内容は薄くても、いったん同じ業界の10社を一気に情報収集してから、全体を俯瞰(ふかん)して見ながら、内容を深めていくことがコツです。※ダメになる人ほど、興味がある2〜3社しか情報収集しません。
最初に一気に情報収集する項目
・基本情報 公式ホームページの「会社情報」
・企業理念 会社の存在目的
・事業内容 取り扱う「商品」「サービス」
・業績推移 業績が上がっているか落ちているか
・採用情報 給料、休日、残業、研修、福利厚生など
・特徴や魅力 良いと思ったこと、魅力的なところ
企業の特徴をまとめる
志望する企業がどんな会社なのかを理解するため、転職時の企業研究で他の会社と比べて何が違うのか、つまり「特徴」を意識してまとめるやり方が基本です。特徴がその会社の「魅力」になります。特徴がわかっていなければ、魅力もわからず、なぜその会社を選んだのかも曖昧になります。
業界でのポジション、他社との違い
「特徴」をさらにハッキリ示すため、業界でのポジションや他社との違いを確認します。例えば、業界の売上規模のランキングや、業界内でも他社はやっていない取り組み、総合的に幅広く事業をしているか専門制に特化しているかなど、同じ業界でも様々な違いに気がつけば、どの会社に魅力があるかがわかります。
現実をたしかめる
企業の公式ホームページは理想だらけです。また、企業が主催する会社説明会は企業にとって有利な情報しか伝えません。公式ホームページや会社説明会ではブラック企業は見抜けません。
逆に、インターネットの口コミ情報などは、ネガティブだらけです。転職サイトの口コミ情報を書いているのは、会社を辞めようとしている人、辞めた人が中心ということを知っておきましょう。
現実をたしかめる一番の方法は、企業の職場へ実際に足を運んで社員が働く姿(表情、態度、エネルギー)を「自分の目で、耳で現実を見る」ことです。できれば社員と直接話しができれば最高です。
自分に合っているかの確認
最後に研究した会社が自分に合っているかを確認します。様々な会社の「特徴」「魅力」をわかりやすく色分けしてチェックできるようにしておきます。その中から最も自分に合っている会社の順にランキングして優先順位を決定します。
まとめ
企業研究は情報収集に時間をかけるよりも、情報を整理しながら「志望動機の具体化」「自分に合った会社かの見極め」に時間をかけるのがベストです。また、情報収集はインターネットだけではなく、自分の足をつかって直接見たり、関係者に直接話を聞いたりして現実を確認しましょう。
企業研究をしっかりやることで、志望する会社への選考通過、内定を獲得する可能性が高くなります。転職時の企業研究は、面接対策にもかなり役に立ちますので、ぜひ実践してみてください。